こんなことがありました!聖歌隊が感動した本当のハナシ
ここだけの話ですが、私は数年のあいだ、某結婚式場のチャペルの聖歌隊をしていました。こうした仕事をしていると、感動のシーンが日常になるという、それなりに恐ろしい現実もあるのですが、そんな中でも、これは感動したな! というエピソードをお届けしたいと思います!
◆手作りの教会プログラム
結婚式にはゲストがお持ち帰りできるアイテムが何点かありますね。席次表、メニュー表など、帰宅してからも結婚式の良き思い出として残る素敵なアイテムです。ところが、挙式にあたって、あまり気にされる方はいらっしゃいませんが、チャペルの挙式プログラムというものは意外に、お持ち帰りができないことが多いものです。チャペルには、備え付けのプログラムがあり、そこに賛美歌の歌詞が書かれていたり、式次第が書かれていることがよくあります。会場によりますが、プログラム自体がないことも。私が勤務していたチャペルでも、式次第のお持ち帰りはできませんでした。
そこで、とある新郎新婦は、「お持ち帰りのできるプログラム」を自作されたようです。さらにひと工夫されていたのは、そこに手書きのメッセージが添えてあったことでした。チャペルの席は、披露宴と違ってどこに誰が座るか、決められていません。そこで、友人の方向け、会社の方向けなど大まかに分けられた、参列の御礼の言葉が、1枚ずつのプログラムに記載されました。決まっていないといっても、お父様お母様、おじいさまおばあさまの座られる席は、大体最前列ですね。ですから、そこにだけは、特別なメッセージが用意されたのです。
披露宴の席に、一人ずつへのメッセージが用意されるのは、割とよくあることです。ただ、披露宴の前に挙式があるわけですから、新郎新婦は、参列してくださった皆様に、まずは御礼の気持ちをと考えたのでした。ゲストの皆さんも、それぞれのプログラムを見て満足そうにしていらっしゃいました。ご親族の感動はひとしおでしょう。聖歌隊としても非常に心打たれる挙式でした。
これは非常に珍しい例であると思います。忙しい挙式、披露宴の準備期間に、挙式会場のプログラムにまでこだわりを見せる方はそう多くはありません。しかし、それぞれの挙式にそれぞれの心遣いがあり、感動があると思います。聖歌隊の面々も多くの挙式を目の当たりにしますが、ひとつひとつに感動しているというのが本当のところ。どれもが唯一無二の結婚式だと思います。これから挙式をされるお二人も、どんな挙式でも良いですから、心配りをもってお二人らしく。面と向っては申し上げませんが、聖歌隊も歌いながら、心から祝福していますよ!
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